ASIAN KUNG-FU GENERATIONについて語ってみる
アジカンとの出会い
確かアジカンと出会ったのは中坊の頃だった。
ある時、学校で仲のいい友達が会話をしていて、彼等はその会話の中で「アジカン」と頻繁に発していた。僕は最初、なんであじの缶詰の話なんかしてんだろうと思っていたら、バンドの名前だっていうからびっくりした。
家に帰って何気なくyoutubeで調べて聴いてみると、アフターダークって曲になんだか聴き覚えがあった。多分ブリーチをたまーに観てたからだと思う。
当時ロックミュージック自体そこまで聴いたこともなかった僕にとって、アジカンの音楽は特異なものとして響いた。
ゴッチのエネルギッシュな歌声、ギターの轟音、激しいバンドサウンドに心を掴まれてしまった。
すぐに中坊でそこまで金もないから、CDをレンタルした。確かソルファから借りたと思う。
アジカンの魅力
アジカンの魅力は結局、ロックミュージックとしてのカッコ良さにあるんではないかと思う。
例えばゴッチの作るメロディーって、めちゃくちゃ上下する動きが大きい。
リライトではaメロまで低いメロディだったのに、サビに入った途端、『消して』でどかんと高いメロディーに変化する。或る街の群青では、サビ途中に『消えるよ』で急にピッチが上がる。
そのメロディはまるで少年少女の心みたいに浮き沈みが激しい。
そして、そんなメロディは、ゴッチの叫ぶような歌声によって発される。轟音のバンドサウンドと共に。
ロックミュージックとしての、行き場のない悲しみとかどうしようもない不安とかそういうもの全部ひっくるめて、ギターを掻き鳴らす、叫ぶように歌うっていうカッコ良さが、アジカンにはやはりある。
上下するメロディ、轟音のバンドサウンド、歌声などによって僕等に伝えられるそのカッコ良さたるや。
お気に入りの1枚
2008年
『ワールド ワールド ワールド』
前作の『ファンクラブ』では閉塞した自分自身の世界について歌っていたのに対し、『ワールド ワールド ワールド』では他者との開かれた世界に向かおうとする歌詞になっている。
サウンド的にもWEEZERなどの影響によるパワーポップ面と、オルタナ的なサウンド面とが良い具合に混ざり合ってて、聴きやすい。
最大限ロックだし、なおかつポップなのでアジカンの魅力を味わうには持ってこいな名盤だ。
オススメの曲は『或る街の群青』、『ネオテニー』。